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【Column】家庭教師を利用する前に・・・ ~勉強する環境、整っていますか?~

新学期がスタートしてから早3か月・・・あと2週間ほどで夏休みを迎えます。

この時期になると、これまでのお子様の学習状況や1学期(または前期)の定期テストの結果が思っていたよりも良くなかったご家庭だと「塾から家庭教師に変えよう」とお考えになったり、中学3年生や高校3年生のお子様をお持ちの方ならば、部活も引退時期になるので、高校入試や大学入試に向けて「本格的に入試対策のために家庭教師を利用しよう」とお考えになるご家庭がいらっしゃるかなと思います。 そういう風にお考えのご家庭は「勉強させないといけない(しないといけない)」とある程度の危機感を持っていられることでしょう。確かにそれは素晴らしいことですが、家庭教師を利用する前に、一つ確認して欲しいことがあります。それは、 

「勉強する環境、整っていますか?」

ということです。

 

ここでいう環境とは、

  1.勉強する部屋の環境

  2.ご家庭の環境

  3.学校の環境

のことを指します。

私が家庭教師として色んなお宅にお邪魔させて頂いた経験からすると、最終的に成績(実力)アップが実現しているご家庭に共通していたのが、これら3つの環境がすべて整っていましたことです。では、この3つの環境について、具体的に考えていきましょう。

 

1.勉強する部屋の環境

これは言うまでもなく「部屋の環境」です。「部屋の環境」はもちろんお子様が普段勉強する部屋もですが、お子様が住んでいるお家全体の  環境も含みます。部屋に物が乱雑になっているような環境の中で勉強しても、色んなものが気になって勉強に集中できないでしょう。「きれい・汚い」は個人差があると思いますが、お家全体が最低限整理整頓がされている状態が望ましいです。

   

2.ご家庭の環境  

これは「ご家族間の関係性」です。指導するのは小学校高学年~中学生~高校生といった思春期真っ只中の難しい年頃の方々が中心です。なので、「親子べったり友達のような間柄」は成り立たないと思いますし、多少の喧嘩はあるかと思います。しかし私のような第3者がいても絶えず言い合いをしていたり、お子様が親御さんの言うことに聞く耳を全く持たないような関係性だと、勉強どころではないです。そういった環境にいるお子様は「やらされている感」で勉強をするので、それでは実力アップは難しいです。ただ、べったりすぎるのもよくないですので、「程よい距離感」を保ちながら、環境を整えていきましょう。

   

3.学校の環境  

これは文字通り、お子様が通っている「学校の環境」となります。ここで言う「学校の環境」とは、主に「お子様と先生」、「お子様とお友達」、「お子様とクラス」といった「人間関係」を指します。実はこれが一番厄介です。①や②の環境面であれば、基本的にはご家庭内での話ですから、まだ状況はつかみやすく修復しやすいと思われます。しかし学校の様子については親御様が四六時中見ているわけではないので、状況をつかみにくいと思われます。昨今ではSNSが発達しているので、一昔前のように悪いことが起こっても表に出にくくなっていますし、そもそも本人にとって不利な事が起こっていてもそれをなかなか正直に話をしてもらえないのではないかなと思われます。特に学校での問題の根源が「本人ではなく、先生だったりクラスメイトといった他人にある」場合もあるため、この「学校の環境」が一旦こじれてしまうと、修復がかなり難しくなります。学校の環境が悪化したときにお子様が「学校に行かなくても、勉強はできるから行かない」といった割り切って行動できればいいのですが、そんなメンタルを持っている人はほぼいないでしょう。大方は「学校は絶対」的な考え方(極端な言い方をすれば、学校依存)があるので、「学校には行かないといけない」と考えてしますでしょう。なかなか難しいところではありますが、お子様からすれば1日の生活の中で学校にいる時間が一番長いので、そこでの環境が悪くなっていると勉強することが困難になります。なので、可能な限り学校の環境も把握しておくとよいでしょう。

 

私は家庭教師として、これまで有難いことに色んなご家庭にお邪魔させて頂いています。もちろんオファーを頂いた限りは生徒様の成績(実力)アップのために必要な知識や技術を提供し、生徒様がそれを習得できるよう最大限の努力をしています。ただ、これまで様々なお宅で指導をしていて、「環境面」が整っているご家庭ほど、成績は確実に伸びていきますし、そうでないご家庭ほど成績は伸びていきません。 「心技体」という言葉がありますが、この3つの環境に関しては「心」の部分に直結します。「心」の部分が整っていないと何をやっても上手くいきません。これから家庭教師を利用して勉強を頑張ろうとお考えの際には、まずはここで挙げた「3つの環境」が整っているかを確認してください。環境面が整った状態で勉強を進めていけば、必ずや成果は望めることでしょう。

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